死者の魂は煙と共に天に昇る

Philippines→Thailand→Laos→Vietnam→Cambodia

を経て、世界一周6カ国目!!

現在Puri, Indiaにいます!!

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ゲストハウスでバイクを借り、海岸沿いを走る事15分。

白い煙の立ち上る一角が見えてくる。

 

インドに来て初めて火葬場を見た。

道路を挟んだ向かいはビーチ。

多くのインド人観光客が遊んでいる。

 

敷地に入るとすぐ、2本の足が目に飛び込んできた。

上半身は真っ黒に焦げ、辛うじて人間と判断出来るだけの形を留めている。

一方、下半身にはまだ火が回っておらず、小麦色の肌に太陽の日差しが照りつけ、

不気味な艶を発していた。

 

あちらこちらで男達が長い竹の棒で燃える死体を突き、転がしている。

黒い固まりがゴロッと転がる。

焦げて縮れた上半身に、まだ頭がくっ付いている。

 

ふと一方に目をやると、綺麗な布に包まれたふくらみを発見した。

その形から、直ぐに人間であるとわかった。

まさにこれから火葬されようとしている。

 

布が解かれると、それは白い装束を纏った女性であった。

顔は赤く塗られている。

 

火葬前の儀式が始まる。

祭司が水で女性を清め、次に火葬場を清める。

男達が女性を抱え、火葬場を3周し、組み立てられた薪の台に寝かせる。

女性の手がぶらりと垂れ下がる。

 

女性の体に立てかける様に小さな薪が組まれる。

最後にもう一度女性の顔を水で清め、松明を持った祭司が周囲を3周し、火を掛ける。

 

火の勢いはそれほど強くない。

少しずつ少しずつ、女性の体を包んでゆく。

 

急に風向きが変わり、煙が僕の全身を包み込む。

人間特有の匂いがするのかと思ったが、感じなかった。

 

死者との最後の別れの瞬間であるのに、

泣いている者は1人もいない。

輪廻転生を信じているからなのか。

 

僕はしばらくその女性が焼かれるのを眺めていた。

火葬場を囲む低い塀の向こうでは、インド人がビーチで遊んでいる。

ここではこれが日常なのである。

Ryosuke Oka

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