Now I’m in:Brussels, Belgium
Visited:172Cities , 52Nations
Travel Route:Southeast Asia → South Asia → Central America → South America → Russia→Finland
→Estonia→Latvia→Lithuania→Sweden→Norway (NEW!)→Ireland (NEW!)→Scotland (NEW!)
→England (NEW!)→Iceland (NEW!)→Denmark (NEW!)→Germany (NEW!)→Holland (NEW!)
→Belgium (NEW!)
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バルト3国の旅を終え、リトアニアのヴィルニスから飛行機でスウェーデンの首都ストックホルムに移動。
またまた物価の高ーい国にやって来てしまった。。
今回はストックホルムだけの滞在。一番の目的は「現存する世界最古の戦艦」を見る事!!
ヨーロッパは国数が多く、各国ごとにたくさんの見所があって、とても1度の旅では見切れない。
最大の目的は実際にその街に訪れて、そこにはどんな街並が広がり、そこでどんな人達がどのように生活しているのかを見る事。それ以外に歴史に触れる・芸術に触れる・人に会う等、何かもう1つ大きなイベントがこなせれば今回は十分だと考えている。
この戦艦の事は、タリンの宿で出会ったポルトガル人のアリスが教えてくれた。彼女はとても明るくて、話していて「あぁこの子は凄く良い子なんだなぁ」というのが伝わってくる。そんなアリスがストックホルムに行くなら絶対に見た方がいいと言うので行く事にした。
出会いによって行き先を決める。こういうところが旅の面白いところ。
宿は街の中心部にとっていたが、ヴァーサ号博物館までは歩く事にした。
基本的に相当遠くない限りは歩く事にしている。お金の節約と言えばそれもそうなのだが、その街の雰囲気を感じるには、人間の歩くスピードが最適だと、この旅を通して感じている。
この美しい街並を見て、歩かないという選択肢は、無いでしょ?
歩いていると街の空気・音・人・建物など全てのもが丁度良い距離にあって心地よいスピードで僕の周りを流れて行くので、いろんな事を考えながら、ゆっくりとその街を楽しむ事が出来る。
さて、そんなこんなでヴァーサ号博物館に到着。
入場券を買って中に入ると、いきなりこの巨大な戦艦が目に飛び込んできます!
これはヤバイ!!
想像以上の巨大さに圧倒!
アリスは確かに大きいとは言っていたけど、まさかここまでデカいとは・・・
僕の広角レンズでも入りきらない程大きいです。
まさにパイレーツ・オブ・カリビアンの世界!!
博物館は地下1階からの4階建てになっており、各階からこのヴァーサ号を見る事が出来ます。
このヴァーサ号、1628年8月10日の処女航海で沖に出る事無く沈没してしまったのです。
なんともお粗末な話ですが、それが今となっては良かったのです。というのも、より沖合の塩分の濃い場所で沈んでしまっていた場合、木造の船は直ぐに船食虫という貝によって破壊されてしまっていたからです。
その後長い年月を経て1950年代にようやく彼女の捜索が開始されました。
そういえば、船の性別が女性だという事はご存知ですか?博物館には英語表記の説明書きがありますが、ヴァーサ号を表す代名詞は「she」や「her」で表記されています。日本語であまり船に関する本や記事を読んだ事が無いので、船の事を「彼女」と書くとなんだか違和感がありますが、英語だと一度「ヴァーサ号」と書いた後は繰り返さずに代名詞を使っています。最近は「性」に関する考え方が変化して来ている事から、英語でも「it」を使う場合もあるそうですよ。
捜索の後、実際にこのヴァーサ号を海底から引き上げる作業が開始されました。
その際にダイバーが着用していたのがこちらのスーツ。約100kgもあるそうです。
僕もダイビングやりますけど、こんなスーツでは潜りたくない!! 怖い!!
説明には「ダイバー達はこのスーツを着て約40mの場所まで潜って作業をしていた。1時間ごとの交代制で休憩を取り、上昇時には減圧症を避ける為に段階的に上昇した」と書いてあります。
ダイビングの歴史をあまり詳しくは知らないのですが、この当時で既にこれだけダイビングの技術が発達していたんですね。ヴァーサ号のデカさだけではなくて、その裏側にも驚きです。
ヴァーサ号と共に海に沈んで亡くなった人達。
船内から発見された遺品。
更に上の階に登ると、ヴァーサ号の豪華な装飾を見る事が出来ます。まずは艦首の 「ライオン」。
このライオンはヴァーサ王朝(当時のスウェーデンを支配していた王朝)の王章を握っているそうです。
かっこいいねこの艦首。
こちらの側面に均等にならんだ彫刻は「歴代のローマ皇帝」。
ここには20人の歴代ローマ皇帝がいますが、実は一人重要な人物が欠けています。
ヒントはこちらの写真。さて誰でしょうか??
わかった方は凄い!!
正解は「アウグストゥス」です。初代ローマ皇帝ですね。8月の語源の皇帝です。
なぜ彼の彫刻だけ無いのかというと、この戦艦の建造を命じた時のスウェーデン国王アドルフが彼自身をアウグストゥスと同一視する事を望んだからだそうです。
さて、もう1つ質問いっちゃいましょうか。
この太い丸太の下に、それを支える様に四つん這いになっている人がいます。おわかりですか?
これは何人でしょうか?
これもわかった方は凄い!僕から「歴史オタク」の称号をあげちゃいましょう。
正解は「ポーランド人」でした。
この戦艦が建造された1620年代はスウェーデンとポーランドは戦争をしていたからだそうです。
ついでなので、最後にもう1つ!!
この写真の中央にある四角い箱は何でしょうか??
これはわかっちゃうかもなー。どうでしょうか?
正解は「トイレ」でしたー! 正解しました??
詳しい構造までは見えませんでしたが、これ、下に垂れ流すのかな? 説明によると「時化の時は危険を伴った」だって。そりゃそうだな。
話は変わってこちらは艦尾の装飾。
そして、これらの装飾品を再現したレプリカの一部がこちら。
当時のままの戦艦を見たらそりゃ綺麗なんだろうねぇ! これだけ装飾を施して綺麗にしたら、船の性が女性なのもなんだか頷けますね。
艦尾からのヴァーサ号全景。
ということで、ヴァーサ号博物館でしたが、事前に話を聞いていたとは言え、まさかここまでほぼ完全な状態で発見・保存されているとは驚きでした。当時の戦艦の構造を知る上でも貴重な資料になるんでしょうね。
なんだかリアル・パイレーツオブカリビアンの世界に行った様な気分で、終始ワクワクしてました。
現存する世界最古の戦艦、一見の価値有りです!
ストックホルムに来た際には是非!
Ryosuke Oka
すっごい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
アザス!!!!!!!!!!